店舗の出店・退店戦略をAIがサポート:株式会社Agoopが場所の流動人工データと店舗データから学習する「Shop Studio」を提供開始

課題

チェーンを展開する企業にとって店舗の出店・退店戦略は重要な要素です。従来から、経験の豊富な社員が会社の利益にとって有利な条件となる物件を探したり、売り上げの落ちた店舗の今後の利益を考えるなどしてきました。しかし、その企業の経験の少ない地域や新い企業の場合には、(コバンザメ戦略などが有名ですが)ノウハウが少なく難しい判断に迫られていました。

解決方法

株式会社Agoopは、店舗の出店と退店の戦略をサポートするソフトウェア「Shop Studio」の提供を開始しました。このシステムでは、「その場所に、何時間、どれくらいの人がいたのか」という流動人口データと、企業の店舗の売上データを考慮して、出店や退店した場合の影響を予測するモデルを作成します。

作成されたモデルを用いて、新規店舗の出店候補地でのシミュレーションを行うことができ、ブラウザ上で可視化することができます。また、複数の店舗を配置することも可能で、相互の関係を見ることもできます。同様に既存店舗を取り除くことで退店時の影響を見ることもできます。

どうなったか

Agoopでは、作成されたモデルによる予測が当たるかどうかを1ヶ月かけての精度検証した上で、正式導入されるとしています。

利用料金は、店舗データを活用したAIの構築および精度評価レポート作成が30万円から(1カ月)、導入には月額30万円から(初期導入費別途)となっています。

https://www.agoop.co.jp/news/detail/20200213_01.html

まとめ

企業の意思決定には様々な段階があります。チェーン店における出店・退店戦略もその一つです。経営上の決定の難しさを分解して、それぞれを適切な人工知能アルゴリズムがサポートする形は今後多くなっていきそうです。しかし、このような応用は経営者と技術者の密な連携が必要になり、意外と手薄になっているかもしれません。

参考資料