異常音を検知するスカイディスク社の「SkyAI」:音分析AIシステム設計の概念検証を高速化するための簡易ソフトウェアパッケージを提供

課題

製造業や建設の分野では打鍵を行った際の音により正常か異常かを判断する官能試験が行われますが、後継者不足が深刻な問題となっています。熟練者でなくても機械や製品の異常音に気付き早急に対処できる体制が求められていますが、AIを活用した異常検知システムは実用化までに時間がかかってしまうため、導入に踏み切れない企業も多い状況です。

多くの企業が機械学習などの人工知能技術を活用したシステムの実証実験を行っています。しかし、適切な知識やツールが見つからない場合には、ゼロから無作為な試行錯誤が必要になるため、概念検証に費やす時間が膨大になってしまうという問題が、企業の頭を悩ませています。音分析に関する概念検証も適切なツールに基づいて素早くできれば、安いコストで効果的な質と量の試行錯誤により適切な応用が見つけられるでしょう。

解決方法

株式会社スカイディスクは、人の聴覚特性に似せたAIによる音分析「SkyAI for Sound(スカイエーアイ フォア サウンド)」を利用して、実証実験の高速化を実現するための簡易パッケージを提供しています。

「SkyAI for Sound」は、従来熟練者にしか聞き取れなかった機械や製品の音の違いを判別し、官能検査を効率化します。

具体的には、様々な特徴抽出手法を活用し、1分程度の音から1万以上の特徴量を抽出できます。抽出した特徴量は解析技術により、最も効果的な特徴量に絞り込みます。音に関する特徴抽出としては、従来から高速フーリエ変換(FFT)による周波数特徴を用いたり、FFTによる周波数特徴を深層学習モデルにより変換するといった処理が行われ音声認識が行われてきましたが、SkyAIではそれでは不十分であると考え、FFTを使用しない特徴抽出も行い精度の向上を図っているとしています。

どうなったか

スカイディスクの持つ特徴量の作成、絞り込み、AI技術を組み合わせることで、従来の音判定システムでは難しかった音の特徴も検出できるようになりました。さらに、人間の聴覚特性に近い能力を持たせたことで、今まで熟練の技術者が行ってきた「音で製品や機械の異常を見つける業務」をAIシステムで代行できるようになりました。

スカイディスクでは、本システムはノイズにも強く、少ない異音データでもAIシステムが作成できるとしています。SkyAIは、簡易アプリケーションでの提供であるため、現場への組み込みもスムーズだとのことです。

今回スカイディスクが提供している簡易パッケージには、音判定AIシステムの作成と音データを用いて異常を判別する音判定AIの精度検証が含まれています。100件以上の正常音及び30件以上の異常音のデータ取得やチューニング作業は別途カスタマイズが必要です。また、先着5社限定でキャンペーン価格にて提供しています。

まとめ

SkyAIによる音判定はすでに、プラントメーカーでの官能検査及び不良品検査、自動車メーカーにおける性能評価試験及び回転体などの異音検査に活用されています。熟練技術者の高齢化による後継者不足問題の解消につながるのでしょうか。注目です。

参考資料

(Marvin編集部)