顔検出認識技術等に活用可能なARM Cortex-A7搭載AIモジュール
課題
近年、AI技術による顔検出・顔認識は幅広い分野で活用されています。例えば、会社の入口に顔認証システムを導入すれば鍵は必要なくなり、テーマパークの入場口で顔検出できれば年間パスをスタッフに見せるために並ばなくてもスムーズに入場できます。そんな時に、高速化つ精度高く顔検出を行うには高機能なシステムが不可欠です。
解決方法
ポジティブワン株式会社はARM Cortex-A7搭載人工知能モジュール「AI200Q」を販売開始しました。「AI200Q」にはディープ・ニューラルネットワーク最大1.2TOPsで動作するARM-Cortex-A7デュアルコアが搭載されており、汎用計算が豊富でアプリケーション開発に役立ちます。
また、カメラに映し出された映像から人の顔を認識するためには高品質なビデオ録画が必要となりますが、「AI200Q」では1080p、60fpsで映像を録画します。一般的に映画は24fpsなので、60fpsは顔認証に十分な品質です。
さらにDual ARM-Cortex-A7プロセッサは、ARMプロセッサ向けの新しい拡張機能であるNEONテクノロジーを採用しているため、ビデオのデコードおよびエンコードや音声合成処理にも活用できます。従来よりも低いエネルギー消費で高い処理能力を発揮するのもDual ARM-Cortex-A7プロセッサを搭載した「AI200Q」の特徴の1つです。
どうなったか
「AI200Q」は3Dノイズ除去機能を備えているので、暗い場所で撮影した低光量のビデオ映像からも顔検出が行えます。高性能ISPによりデジタルカメラ2台からも検出できるため、あらゆる場所での顔検出・顔認証が行えるようになります。
GPUはグラフィックチップが持つハードウェアカーソル機能やビデオオーバーレイ方式もサポートし、ビデオ合成やグラフィック操作を高速で行えるようになります。液晶ディスプレイインターフェースもサポートしているので、最近ではテレビ・パソコンだけでなくスマートフォンでも活用されているフルHDディスプレイへの出力も可能です。
また、スムーズなソフトウェア開発にはSDKが不可欠ですが、「AI200Q」に備えられたソフトウェア開発キットによって開発者は迅速に業務を遂行できようになります。
まとめ
「AI200Q」を開発したポジティブワン株式会社は、最先端技術を提供している海外企業とも提携し、多様なツール、ハードウェア、そしてソフトウェアの開発を行っています。
「AI200Q」はAI用に設計された組み込み式のコアモジュールなので、AIを活用したソフトウェア開発に重要な高パフォーマンスと様々な拡張インターフェースが魅力です。今後は顔認証システムだけでなく、多くのAI・IoTシステムの開発に役立つでしょう。