中古住宅のひび割れをスマホカメラの画像から解析

課題

中古住宅の品質は価格に直結します。特に、クラック(ひび割れ)の数や深刻さの程度をあらかじめ知っておくことは、価格の決定やトラブル回避のために重要です。また、既存住宅売買瑕疵保険の適用基準には、基礎部分のクラック(幅0.5mm以上)を検知する必要があるため、幅0.5mm以上のクラックの調査は必須となります。検査業務を請け負うジャパンホームシールドは、一戸建住宅の約2割に建物に影響を及ぼす可能性のあるクラックが発見しているとしています。

現在、中古住宅の検査は、建物検査員が目視により0.5mm以上とみられるクラックを計測して、記録しています。この計測では、最大幅と部分に定規を当てて長さを測りますが、手の届かない場所にあるクラックを含めて多くのクラックに関して記録を取るのは手間がかかります。また、このよう、検査精度を担保するためにバックヤードで確認を行うなど、最終評価まで終日を要するなど、専門家に頼らない標準化や効率化が求められています。

解決方法

東急リバブル株式会社、ジャパンホームシールド株式会社、株式会社Ristは共同で、モバイルカメラにより撮影された中古住宅の外壁クラック画像を診断するシステムを開発しました。このシステムでは、深層学習技術により画像からクラック部分を抽出して、自動的に計測を行います。カメラで撮影された画像はサーバに送られ、サーバサイドで深層学習による処理が行われ、結果が記録されます。

https://www.atpress.ne.jp/news/200782

どうなったか

このようなシステムは、検査員による評価のバラツキが入らないため公平性の高い検査結果を提供し、売主と買主の双方が納得できる価格が設定できると考えられます。また、検査業務の負担軽減と「既存住宅売買瑕疵保険」の検査業務への支援も期待されます。

このAI画像診断システムの実用化は2020年夏頃を目指すとしています。

まとめ

スマホのような専門的なデバイスではなく普及しているスマホなどの機器を用いることは手軽な検査に繋がりそうです。今後はひび割れの画像診断だけでなく、打音検査など機械学習技術で対応できる様々な検査がスマホ経由で行われ、作業者の熟練度に左右されない検査の実現や負担の軽減に寄与していくのではないでしょうか。

参考資料