AIが将来の優良顧客かどうかを予測して顧客へのアプローチを効率化するサービス「KAGARI」

課題

最近はスマホアプリやパソコンを使用して、通販サイトで商品を購入する人が増えています。商品を販売する企業はオンライン上でいかに効率的なアプローチを行い顧客の購買意欲を高めるかが重要になってきます。

顧客へのアプローチ方法の1つには、ウェブサイト上での広告配信があります。従来はウェブサイトへの流入量や成約率に基づいて広告配信を行っていましたが、それでは優良顧客に直接アプローチし商品の購買に繋げるのは困難でした。

解決方法

トランスコスモス株式会社は、企業が持つ顧客データをAIが分析し、優良顧客に対して広告を配信するサービス「KAGARI(カガリ)」の提供を開始しました。

「KAGARI」は企業が所持している顧客の購買データを使用してAIが統計予測モデルを算出し、顧客の将来的なLTV(Life Time Value)を予測します。ここで、LTVとは「顧客生涯価値」といい、1人の顧客が商品を購入し始めてから、どれくらい利益をもたらすかを算出した数値です。LTVが高いほど優良顧客であると判断できます。

そして、予測したLTVに基づいて既存の優良顧客を優良度順にリスト化・セグメント化します。さらに分析することで、顧客に最適なデジタル広告を配信できるようになります。アプローチできるのは既存顧客だけでなく、LTVの高い新規顧客やしばらく商品を購入していない休眠顧客に対しても行えます。

どうなったか

企業側は「KAGARI」を活用して、今後商品やサービスを購入してくれる優良顧客を抽出し、顧客に合わせて最適な広告を配信できるので、従来よりも広告効果を高められるようになります。

従来も顧客データを分析し優良顧客を導き出すシステムはありましたが、過去から現在におけるLTVに基づいているため、将来における優良度までは判定できませんでした。

「KAGARI」のAI技術では、顧客の「期待購買確率」や「期待購買金額」の予測モデルを作成するので、これらの予測モデルから将来的なLTVも導き出せます。既存のLTVと将来のLTVを組み合わせることで、より精度高く優良顧客を見つけ出せるようになります。また、新規優良顧客や休眠顧客へも適切なデジタル広告で確実にアプローチできるため、顧客層の拡大も効率的に行えるようになりました。

近年は企業における顧客情報の漏洩が問題となる場合が多いですが、「KAGARI」で使用するデータは個人を特定するような情報は含みません。そのため、企業への「KAGARI」導入もスムーズに行えます。

まとめ

現在、「KAGARI」はトランスコスモス株式会社にて商標登録出願中です。今後は、LTV予測モデルの技術を活用して、Eコマースやコールセンターへの導入も予定しています。

参考資料