自分で作成した理想の間取りと近い間取りの物件を検索できる「間取サーチAI」

課題

住宅やアパートなどの物件を探すユーザーがネット上の物件検索サイトを利用して検索する場合、「3LDK・4LDK」など部屋の数や広さの情報で絞り込み物件を検索し、目視で間取りを確認する必要があります。

部屋の方位を考慮する場合は全ての物件の間取りをチェックしなければならず、時間をかけて検索しても理想とする間取りが見つからないことも少なくありません。

物件検索サイト「三井のリハウス」では間取り図が、ユーザーの関心の最も高いこともあり、理想の間取り検索機能の実装が求められていました。

解決方法

アヴァント株式会社と三井不動産リアルティ株式会社は、ユーザーが自分で作成した理想の間取りと近い間取りの物件を検索できる「間取AI」を共同開発しました。「間取AI」では、ユーザーがリビングや洋室、バルコニー等を自由に配置して理想の間取りを作成し、AIがその間取りに近い物件を検索するという物件検索システムです。

「間取AI」は機械学習によって三井不動産リアルティ株式会社で取扱っている物件の間取りを学習しています。ユーザーが理想の間取りを作成すると、アヴァント株式会社が開発した画像処理技術によって間取りを分析します。そして、リビングや洋室等の部屋の位置関係を認識して似た間取りを実際の物件から見つけ出す仕組みです。

どうなったか

「間取AI」を利用すると、ユーザーはリビングや洋室といった部屋のパーツをパズルのように組み合わせることで、理想の間取りを簡単に作成できます。具体的には、間取りを作成してから首都圏や関西など広いエリアを選択し、希望の価格帯を選びます。

特に理想のイメージが湧かない場合は、よくあるマンションの間取りのテンプレートを利用し、間取りに手を加えて理想に近づけることも可能です。テンプレートは1LDKから4LDKまで家族構成に合わせて選べます。

理想の間取りを検索すれば、AIが解析して近い間取りの物件をすぐに導き出せます。従来のように部屋の数や広さだけではなく方角も考慮して検索されるので、より理想に近い物件を探せるようになりました。

今までユーザーは、目視で様々な物件の間取りを確認していたため、全ての物件に目を通すのは難しく理想の物件を見逃してしまうこともありましたが、「間取AI」では希望の地域内から類似度の高い物件を見つけ出せます。

まとめ

「間取AI」はユーザーがこれから住みたい物件と出会うのに役立つ物件検索サービスで、間取りサーチAIシステムは2019年11月現在特許出願中です。

また、三井のリハウスでは従来の検索方法でも物件が検索できるため、通勤・通学時間から物件を探したい場合は従来の検索方法を利用し、さらに「間取AI」で間取り検索を行うと、理想の間取りを見逃すことなく物件をリサーチできるでしょう。

参考資料

(Marvin編集部)