大量の経費申請から不正を高精度で洗い出す「SAPPHIRE」:大手BPOサービスと連携して経費に関する業務を効率化

課題

企業の出張や交際にかかる経費が適正に利用されているかを調べる経費精査の作業には、人手による分析や多くのプロセスが発生します。経費の使い込みや水増しなどの不正・不祥事が行われていないかを確認するためのコストの高さや、工数の多さに悩む企業が少なくありません。

企業内で日々作成される経費データや勤務データなどから自動的に怪しい行動が検出できるなら、少ない人的コストで企業ガバナンスを向上させることが可能になります。

解決策

こうした経費精査をAI(人工知能)で自動化、効率化を行うシステムが、Miletos(ミレトス)株式会社が提供する経費精査プラットフォームの「SAPPHIRE(サファイア)」です。

SAPPHIREでは、経費データや勤怠データ、入館データなどを基に不正率(=リスク)の高い経費申請を自動で洗い出し、経費内容のチェック作業を効率化します。

同システムで洗い出し可能な不正の内容として、以下のような項目が挙げられています。

  • 二重申請ではないか
  • 土日、祝日の利用申請はないか
  • 出勤日以外の経費利用はないか
  • 性風俗などの不適切店舗の利用はないか
  • 会議費で参加者を水増ししていないか

また、従来は経費精査の際、申請者の上司による全件承認や、経理によるデータの突合や証憑などが必要になり、申請人数に応じてチェック工数が増えるため、企業の規模と比例して負担も増加します。SAPPHIREでは全ての経費申請をAI(人工知能)が分析するため、システムが高リスクと判断した申請だけを確認するだけで済みます。

Miletos株式会社は2019年9月25日より、国内大手BPO企業の領収書電子化BPOサービスと連携し、これにより従来のSAPPHIREのみで提供していたサービスに加え、BPOサービスで利用できる経費申請入力、証憑の電子化・保管・管理など、経費に関する業務の大部分をワンストップで行えるようになりました。

どうなったか

SAPPHIREでは経費チェックの工数を削減できる他、統制に必要となる様々な分析も自動的に行われます。これにより、経費不正審査にかかる作業が大幅に自動化され、経理担当者の業務負担が削減されます。

まとめ

データや数値などから不審な点を見抜く作業には集中力を要し、また人手による確認には見落としも発生しがちです。大量のデータから特徴量を抜き出し分析する作業はAI(人工知能)の得意分野で、人間よりも遥かに高い精度で、かつ瞬時に分析を行えます。

経費審査にAI(人工知能)を活用することで、経理担当者の業務負担が軽減される他、余剰した時間や労力をより重要な経理業務に割くことが可能になるでしょう。

参考資料

(Marvin編集部)