文字や製品を音声でお知らせ:視覚障碍者向けAIデバイス「オーカムマイアイ2」

課題

目の不自由な方や視覚障害のある方の中には、街の中を歩いてショッピングを楽しみたくても、十分なフォローが受けられないために思い切り楽しめないと感じている人も多くいるようです。福祉機器の開発は従来より行われてきましたが、視覚をテクノロジーにより補助する機器は少ないようです。

近年の画像認識技術を用いれば、目の不自由な方や視覚障害のある方でも外出が楽しめる装置も可能となることが考えられます。しかし、具体的な機器の開発と普及はまだまだ進んでいるとはいえません。

解決方法

イスラエル企業のOrCam Technologies Ltd.は視覚にハンディキャップを持つ方向けのAIデバイス「OrCam MyEye2(オーカムマイアイ2)」を公開しています。OrCam MyEye2は、カメラに装着する小型のデバイスで、AIを活用してカメラに映し出された映像を音声化します。

渋谷区で開催された「超福祉展」では、視覚や聴覚に障がいを持った人と健常者が参加し、福祉デバイスの実装実験が行われました。8月3日の「超福祉展 プレイベント」に「OrCam MyEye2」が出展しました。

使用者は100円ライターくらいの大きさのデバイスをメガネに装着します。デバイスは小型なのでマグネットを使用して様々なメガネフレームに取り付けられます。そして、読みたいテキストを指さすとデバイスが画像を読み込んでAIで解析し、音声として利用者に伝える仕組みです。小型軽量な上に使用時にはインターネット接続は必要ないので、ネット接続できない環境であっても、どこででも使用できます。

読み上げるテキストは、お店のメニューや書籍、新聞、看板やポスターなど様々です。今回の「超福祉展」においても利用者が「OrCam MyEye2」を装着し、長谷部区長と共に渋谷区内を街歩きしました。そして、スーパーマーケットやコーヒーショップを訪問しました。

「OrCam MyEye2」は製品の識別機能も備わっているので、スーパーマーケット内でも多くの商品の中から希望の商品を見つけるのに役立ちます。コーヒーショップのメニュー表も画像認識して音声で利用者に伝えます。

また「OrCam MyEye2」には文字や製品の認識だけでなく、顔認証も行えます。顔認証を行うには、予め家族や友人の顔を撮影して登録します。すると、登録した人が視野に入った時に音声でお知らせしてくれます。

どうなったか

プレスリリースによると、今回のイベントに参加し「OrCam MyEye2」を実際に装着した人の中からは、「指をかざすだけで商品名を音声で知らせてくれるので、ショッピングの楽しみが広がった」というコメントや「人の顔の認証機能も便利なのでこれから活用していきたい」というコメントが寄せられました。

まとめ

「OrCam MyEye2」は全国で初めて渋谷区によって日常生活用具給付事業対象品目に認定されました。今後はさらに、「OrCam MyEye2」が目の不自由な方や視覚障がいのある方の生活をサポートできるよう活用を進めていく予定です。

「OrCam MyEye2」の公式サイトでは、デバイスのメガネへの装着方法から操作方法、充電方法などをオンラインチュートリアルの動画で分かりやすく解説しています。また、購入検討者や購入者へのサポート体制も万全です。

参考資料

(Marvin編集部)