NTTが特殊詐欺をAIで見抜く実証実験を開始

課題

特殊詐欺の手口は巧妙化・複雑化しており、件数・被害額も深刻です。また、金銭的な被害に留まらず、人命にかかわる事件も発生したことにより、高齢者が電話に出ること自体に不安を感じるケースも増えています。

解決方法

NTTグループは、こうした中で特殊詐欺の撲滅に向けて、特殊詐欺解析AIを用いた実証実験を8/30から行うこととしました。使っている電話機に接続する特殊詐欺対策アダプタから、録音した通話内容をクラウド上に転送し、特殊詐欺解析AIが通話内容を解析します。東京都内120戸で行う実験では、詐欺の疑いがあると判断すれば、家族や本人にメールと電話で通知します。

https://www.ntt.co.jp/news2019/1905/190509a.html

プレスリリースでは具体的な手法は公開されていませんが、フジテレビの取材によれば「銀行口座」や「振り込み」といった特殊詐欺で使われる言葉をもとに、文脈などもふまえ判断するといいます。Marvinで以前取り上げた類似記事では、サイト訪問者が人間かロボットか分析するGoogleの「reCAPTCHA v3」のように、事前に不正送金特有のユーザの環境情報や振る舞いを学習した機械学習モデルにより不正検知する手法もあります。段階ごとに不正行動検知を設けたり、人力も組み合わせてフィルターから外れた不正行動は自動学習させる仕組みになっているなども考えられます。

どうなったか

都内で公開されたデモンストレーションでは、NTT社員が高齢者役と詐欺の犯人役に分かれて実演しました。通話で「銀行口座」「振り込み」などの言葉が出ると、あらかじめ登録していた家族の携帯に「詐欺の疑いがあります」と注意を促すメールが届く様子が公開されました。

まとめ

NTTは実証実験結果をふまえ、2020年秋までに必要なサービス・機器等の開発に着手し、準備が整い次第、サービスを提供開始する予定とのことです。

参考資料

(蒲生由紀子)