ディープラーニングを活用した検査自動化ソフトウェア「SDTest」


課題

従来の自動外観検査システムでは、検出したい欠陥ごとに検出ルールを作成する必要があったためプログラム作成に手間と時間がかかってしまいました。また、検出ルールはエンジニアの経験や力量によるため、エンジニアによってもルールが異なってしまいます。

さらにルールを作成していない未知の傷や欠陥は、作業員による目視を行わないと高確率で検出できないのが欠点です。その目視確認も、作業員のスキルによってバラツキが生じてしまいます。

未知の傷や欠陥も正確に判断できる自動外観検査のプログラムが求められています。

解決方法

株式会社RUTILEA は、ディープラーニングを用いた外観検査ソフトウェア「SDTest」をリリースしました。「SDTest」はオープンソースのためGPLv3ライセンスに同意すれば誰でも無料でダウンロードできます。

「SDTest」の欠陥検出は「良品」となる画像データを複数枚用意して学習することで、良品からの逸脱として「不良品」を見つけ出します。いわゆる、異常検出と呼ばれる技術とみなすことができ、「不良」を定義する必要がないのが特徴です。このため、従来のように、キズや印字ミス、汚れなどの欠陥の種類ごとにルールをプログラムする必要はありませんし、未知の不良があった場合にも的確に検出することが期待できます。

具体的には、製品の欠陥を学習するため、100枚前後の良品画像があればシステムの運用を開始できます。また、既存の検査装置を「SDTest」にアップグレードすることも可能です。

どうなったか

「SDTest」により欠陥検出システムの運用が容易になるため、開発にかかる手間やコストが大幅に削減できます。また、ディープラーニングの活用により、プログラムしていない未知の欠陥にも対応できるようになります。

また、製品の目視確認を行う作業員の業務負荷も軽減可能です。例えば、検査システムにより不良品が含まれている可能性は低いと判断されたら人による目視確認なしで製品を出荷できます。

作業員は不良品が含まれている可能性が高い製品を集中してチェックできるので、作業効率もアップします。

まとめ

一般的な検査システムは開発するために半年程度の期間と1千万以上の資金が必要です。しかし、それだけ時間と費用を費やしても満足いく検査の自動化が行えないこともあります。オープンソースである「SDTest」は無料で使用でき、既存の機器に組み込む場合でも導入費用を100万円程度に抑えられます。

今まで費用面で検査システムの導入が難しかった企業でも「SDTest」の活用により自動外観検査システムを容易に導入し、作業員の人手不足や業務効率化に役立てられるでしょう。

参考資料