まるでポケモンGO?京大発ベンチャーがAIによる生き物図鑑アプリをリリース

課題

環境アセスメントとは、大規模な開発事業などを実施する際に、その事業が環境に与える影響を予測・評価し、事業の実施において適正な環境配慮がなされるようにするための一連の手続きのことです。そんな環境アセスメントの件数は年々増えており、ますます重要視されてきています。たとえば2016年着工予定だった京都スタジアムは、調査不足により着工が約3年延期し、それにより約34億円が出資されました。もともとの建設予定地に天然記念物アユモドキが生息していたためです。このように、自治体が自分のエリアにどんな生物がいるか把握していないことで起こり得る問題があります。

本格的な調査の前に貴重な生物が生息しているかを判断することは素人には難しく、大きな課題となっています。

解決方法

京大発ベンチャーである株式会社バイオームは、スマホカメラでいきものを撮影するだけで名前を判定できる、いきものコレクションアプリ「BIOME(バイオーム)」をリリースしました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000044108.html

バイオームのAI技術は、撮影場所や時期、画像に写った生き物の形状をもとに、日本国内のほぼ全種(6万3635種)の動植物のデータの中から確度の高い種類の候補を瞬時に表示します。投稿した写真は自動でいきもの図鑑に登録され、投稿された情報は、研究機関や行政機関などのしかるべき場所に提供され、環境保全に活用される予定です。

NewsPicksの取材によれば、その生物データは全国の大学から収集され、データから独自マップを作成し、さらにユーザの投稿をマップに反映させて最新のデータに更新しています。

どうなったか

写真を投稿すると、いきもののレア度に応じて、ポイントが獲得できます。ポイントが規定値を超えるとレベルアップしたり、アプリ内のさまざまな条件をクリアするとBiomeが発行するバッヂがもらえるなど、まるでポケモンGOのようなゲームの世界観があります。

まとめ

バイオームのアプリは、環境アセスメントにとって非常に重要なデータであると考えられます。また、大学時代に2年間ボルネオ島で生物調査をしたという代表取締役の藤木庄五郎氏は、「環境問題を考えるための基礎データベースとして使っていける」。「外に出て色んな生き物がいることが本当に楽しくて価値があると感じてもらえる世界観をこのアプリで表現したい」とも述べています。

参考資料

(蒲生由紀子)