「写真と違うんだけど!」をなくすAI:ピザの品質チェックシステム『DOM Pizza Checker』

課題

ファーストフード店で注文した商品がメニューの写真と違うと感じたことがある人は多いのではないでしょうか。 そういったことが発生する原因はいくつか考えられますが、製造スタッフの怠慢や技術不足であることもあります。顧客の期待を裏切るような行為は店の評判を下げ、売上の減少につながるため、経営者としては誰が作っても同じような商品が提供される仕組みが欲しいという課題がありました。

解決方法

上部にあるプロジェクターのようなものがDOM Pizza Checker

世界規模のピザチェーンであるドミノピザ(Domino’s Pizza)は、ピザをスキャンし分析する「DOM Pizza Checker」を2年半をかけて開発しました。

スキャナーが分析している様子

DOM Pizza Checkerでは、ピザのカットベンチ(カット台)の上に設置されたカメラで調理の終わったピザを撮影してAIが画像を分析します。AIはピザの種類を判別し、それから過去に学習した正しいピザの画像を正解として、正しいトッピングの量や配置、生地の種類になっているかどうかを分析、さらに適切な温度かどうかも加味してピザの品質を評価します。

どうなったか

本システムは5月にオーストラリアとニュージーランドの全店舗で導入をされました。まだどのような成果が上がったのかはわかりませんが、本システムが評価してNGとなったピザは作り直すというルールになっているため、顧客からの苦情が減ることが期待されます。

またこのシステムは継続的にアップデートされる予定で、今年の後半には撮影した画像を顧客が即座にみれるような仕組みも計画されています。

まとめ

今回はピザの完成品を AI がチェックし製品の品質を上げるシステムの紹介をしました。 検品の仕組みとしては以前にAutoEncoderを用いた歯ブラシの検品自動化システムを紹介したことがありました。

工場などでの検品へのAI技術の活用というのは当たり前になったようにも感じますが、今回のピザのように1つ1つにかなりバラツキのあるものに使われる例というのは多くありません。

今回は、ピザの品質をトッピングの量と配置、温度などに絞ったというのがうまいやり方と思いました。我々の身近な課題でとても複雑にみえることでも、意外とシンプルな切り口で解決できるものは他にもあるかもしれません。

参考資料

(Marvin編集部)