AIが電話で受注業務を1日300件をこなす:コープこうべにて導入

課題
昨今コールセンター業界では慢性的に人手不足が課題とされています。特に1日の中で入電の波があるような業態の場合は、ピーク時に合わせて人を多めに確保しないと売上の機会を逃すことになるが、平常時は稼働しない人の人件費が無駄になるというジレンマがありました。
解決方法
組合員からの電話での注文を受け付けている、生活協同組合コープこうべ(本部:兵庫県神戸市東灘区、組合長理事:木田 克也、以下 コープこうべ)は、株式会社U-NEXTマーケティング(本社:東京都品川区、代表取締役社長:溝辺 和広)の提供する、音声認識による自動応答サービス『AIコンシェルジュ』を2019年4月2日より導入し、電話による自動注文の受付を開始しました。
AIコンシェルジュでは、利用者の音声をリカレントニューラルネットワーク(以下RNN)の一種である「LSTM(Long Short-Term Memory)」を用いて認識しています。
認識したものについて、構築したFAQや対応履歴などのデータベースから回答を選択し、音声を合成して返答します。
どうなったか
今回の導入では、組合員の組合員番号、電話番号、商品番号などを伝えることでAIが注文を受け付けます。注文した内容は変更・キャンセル・確認などもできるようになっています。
すでに導入されており、開始からすでに最大で1日300件の受注を自動受付しているとのことです。
まとめ
AIを用いた電話受注システムを紹介しました。AIの製品というと何かを効率化したり、補助したりというものも多いですが、本システムはこれまでの受電業務を丸っと受電オペレーターを置き換える点が業務効率に大きく貢献するものだと感じました。しかも電話で注文していた側はこれまでと同じ方法で注文ができる点も大きなメリットです。
AIコンシェルジュは他社で不動産の入居や退去の電話の受付などもしているそうです。考えてみると電話で受付をしているようなものは土日や深夜は受け付けていないことが多く、不便な思いをすることが多いです。受注や各種の受付などの定型業務はどんどんこういうシステムに置き換わっていって便利になって欲しいものです。
参考資料
- AIコンシェルジュ | U-NEXTマーケティング[公式サイト]
- コープこうべにて、AIによる音声認識を活用した電話自動注文サービスによる受付を4月2日より受付開始|株式会社 USEN-NEXT HOLDINGSのプレスリリース [PR TIMES]
- コールセンター向け自動応答サービス「AIコンシェルジュ」にLSTM導入|株式会社 USEN-NEXT HOLDINGSのプレスリリース[PR TIMES]
- 明治産業、人工知能を活用した「AIコンシェルジュ」で入居や退去といったお引越しの自動受付を開始|株式会社 USEN-NEXT HOLDINGSのプレスリリース[PR TIMES]
(Marvin編集部)