AIが職場で日本語を指導:NTTドコモがトレーニングアプリの提供

課題

日本における外国人労働者数は増え続けており、2017年には127万8,670人で前年比18%増(*1)となっています。

しかし、日本で働くハードルの一つに、日本語の仕事上や接客上の独特の言い回しなどがあり、企業も労働者の双方にとって課題となっています。

解決方法

株式会社NTTドコモはスマートフォンアプリとAIを使って、日本語の発音や言い回しを判定・指導するアプリケーションJapanese Language Training AI」を開発しました。

このアプリでは、特定のシチュエーションや、企業側が自由に作成したシナリオを元にスマートフォンに向かって発話することで日本語の練習ができます。

AIは単に発音正しいかどうかではなく、伝わるものだったかどうか、表現が正しいかどうかではなく、その場にふさわしいかどうかというところまで判定できるようになっています。

音声の解析や、読み上げにはNTTデータのcorevo®(http://www.ntt.co.jp/corevo/ )の技術が使用されています。

このアプリは個人の練習としても公開されているものですので、実際に使ってみました。

図1 Japanese Language Training AIを使って判定させた様子

寿司屋のシチュエーションで色々試しましたが、正確に文字起こしがされ認識されているのはもちろん、どういう言い回しがいいか微妙なところも評価できているようにみえます。

どうなったか

「カレーハウスCoCo壱番屋」の壱番屋(愛知県 一宮市)、技能実習生の管理代行のUTグローバル(本社:東京都品川区)などが接客研修や面接の練習などに利用しています。

まとめ

語学学習にAIを使うという取り組みは増えてきており、英語学習ですと「ELSA」などがあり、かなり高い精度で微妙な発音を認識しています。しかし今回のような言い回しなどに注目し、企業側が自由に例文を追加できるなど、即現場で役に立つようなものは新しく、企業にも外国人労働者にとっても役に立ちそうです。

語学学習には間違えた時の恥ずかしさというものがつきまといますが、AIが相手であればそういうものも関係なく何度もチャレンジできるのもよいですね。

参考資料

(Marvin編集部)