AIが豚の呼吸音から病気を早期に発見。実証実験を開始。
国立研究開発法人産業技術総合研究所発ベンチャーのHmcomm株式会社が、熊本県立菊池農業高等高校と共同で、家畜の罹患を早期に発見するための実証実験を開始することを発表しました。
課題
家畜の罹患・殺処分や集荷の遅れは酪農家の収益に大きく影響を与えます。豚の場合は呼吸器系の病気を患うと体重が増えずに出荷が遅れるので、罹患した豚を早期に隔離することが望まれます。
しかし約7割の養豚家は2,000頭以上を飼育しており、近年の人手不足もあって十分な観察は困難です。
解決方法
今回の実証実験では、豚の鳴き声を収集し、豚の呼吸器系疾患を発見します。AIを活用することにより熟練者と同等以上のレベルを目指します。
AIにはHmcomm株式会社のディープラーニングを用いた異音検知プラットフォーム「FAST-D」を使い、豚舎の中に複数設置したマイクから、異常な呼吸音を検知し、罹患区間を特定します。
まとめ
実証実験はこれからですが、こういったシステムが実用化されれば、大量の豚を24時間監視ができるようになり、怪我や病気が早期に発見できるようになるはずです。
治療費や損失の低減はもちろん、消費者の食の安全にもつながりそうです。
参考資料
- Hmcommが、異音検知プラットフォーム(FAST-D)を活用し、養豚における豚の健康管理・感染病検知の実証実験を開始。 [PRTIMES]
- Hmcomm株式会社 [公式HP]
- 畜産統計調査 [農林水産省]
- AI音声認識ベンチャーのHmcomm、Flexible Anomaly Sound Training and Detectionプラットフォーム「FASTD β版(異音・環境音検知)」発表 [ATPRESS]
(Marvin編集部)