AIがヤマを張ってくれる? 出題的中率70%超えのAI模試「未来問」が出題されやすい問題を推薦

各種試験やペーパーテストで過去に出題された問題、いわゆる「過去問」を参考にすることは昔からある勉強法として知られてします。しかし、もし実際に出題される未来の問題がわかるとしたら?

今回はそんな夢のあるサービスであるAIによる試験出題予測サービス「未来問」のサービスを宅建試験で提供開始した株式会社サイトビジットの代表取締役 鬼頭政人様に話を聞きました。

課題

このシステムは、どのような課題を解決するために考えられたものなのでしょうか?

「従来の宅建試験の受験者は、過去問をすべて満遍なく勉強する傾向にありました。また、強弱を付ける場合であっても、予備校の出した本に記載のあるABCランクなどに基づいて強弱付をしている状況でした。未来問を解くことで、本年度出題されやすい分野を重点的に学習することができるようになり、合格という観点から非常に効率のよい学習をすることができます。

一方の予備校側は、模擬試験を作る負担が非常に高く、毎年、出題を担当する社員や合格者が人力で出題される問題を予測していました。年々、人手不足が加速する中、毎年模擬試験を作るのは予備校にとっても非常に大きな負担になっていました。

未来問はこうした両者の課題を解決するものとして構想されたものです」

なるほど。受験者だけでなく、予備校の出題者側にも課題があったのですね。

解決方法

そのような方法に対してどのような解決方法を作られたのでしょうか

「今回は結論としてRNN(リカレントニューラルネットワーク)を用いましたが、検討の過程では、ランダムフォレストや隠れマルコフモデルなども実験しています。」

ありがとうございます。RNNの入力と出力は何になるのでしょうか?

「入力は平成元年から平成29年までの過去問データで、出力は50個の次回に出題されるであろう問題です。」

苦労されたことなどはありますか?

「難しかったのは、一般的な機械学習に比べてデータの量が少なかった点です。この点については独自のデータ拡張手法を用いて補い、予測の精度をあげていきました。

また、宅建にはカテゴリーが大きく分けると4つあり、この中から出てくる問題数がだいたい決まっているのですが、そのカテゴリー分けについても、将来的にはAIが自動で行うことができると思いますが、現時点では人力で分けています。どの程度の粒度でカテゴリを分けるのか、という点に工夫が凝らされています。

カテゴリー数については色々なカテゴリー数で試した結果、93が最適な数と判断してこの数にしております。」

どうなったか

このシステムを使うと何がどの程度改善されるか教えてください。また今後の開発予定、目標数値などがあれば教えてください。

「まず、出題者側としては、模擬試験を作る時間が圧倒的に削減されます。従来、1ヶ月弱程度かかっていた模擬試験を作成する手間が、確認プロセスを含めても1日程度で可能になります。出題の内容は完全オリジナルというよりは過去問ベースの出題になりますが、結局は過去問ができていればほとんどの試験はクリアできるようになっていますので、むしろいたずらに学習範囲が広がらず効率のよい勉強ができるようになります。

一方、学習者側としては、今年度出題される可能性の高い問題について重点的に解くことができるので、当然のことながら合格率があがることになります。また、学習としても重点部分にフォーカスすることができるので、勉強時間を短縮することができるようになります。」

まとめ

今回は機械学習によって次の試験の問題を予測する「未来問」について話を伺いました。受験者の効率よく勉強したいという課題を解決することは当然として、予備校の仕事の補助になるというのはなるほどと感じました。問題作成などの先生や講師の勘やセンスに頼らざるを得なかったこういった作業がAIに置きかわり、本来の仕事に使える時間が増えるといいなと思いました。インタビューのご協力ありがとうございました。

参考資料

(Marvin 編集部)