米ザイリンクス社がアクセラレータカード”Alveo”を発表:従来のGPUを凌駕する性能

課題

人工知能(AI)分野の研究開発では、膨大な計算を高速で処理する必要があるため、強力なCPUやGPUの処理能力を活用してきました。今後はより複雑で膨大な計算を求められるようになり、それに伴い、さらに高い処理能力が要求されることになると考えられます。

解決方法

米国のザイリンクス社は10月2日のザイリンクス開発者フォーラムにおいて、強力なアクセラレータカードの選択肢となるAlveoを発表しました。ザイリンクスのUltraScale+™ FPGA を搭載しており、機械学習の推論からビデオ処理まであらゆるタスクに対して、従来のCPUやGPUを凌ぐ性能を発揮します。

どうなったか

Alveoは、機械学習のリアルタイム推論を始めとするデータセンターアプリケーションの実行時の低レイテンシとパフォーマンスの飛躍的向上を可能にします。例えば、巨大な畳み込みニューラルネットワークモデルであるGoogLeNet v1によるリアルタイム推論において、従来のハイエンドCPU(Intel Xeon Platinum Skylake c5.18xlargeインスタンス)の20倍、GPU(NVIDIA Tesla V100)の4倍の実行速度を達成しました。データベース検索に関しては、CPUの90倍という高速化ができます。
Alveoは14社のエコシステムパートナーにサポートされており、すでに運用可能なアプリケーションが開発されています。

まとめ

ザイリンクス社の汎用アクセラレータカードAlveoについて紹介しました。Alveo U200およびU250のアクセラレータカードは現在すでに受注を開始しており、それぞれ$8,995および$12,995で購入できます。また、NimbixでAlveoのクラウドサービスを試用することもできます。
NVIDIA GPUのウルトラハイエンドモデル Tesla V100を凌ぐ実行速度を実現しているということで、高いパフォーマンスが期待できるのは間違いないでしょう。また、GPUよりも高い推論能力を持つプロセッサーとしてGoogleのTPU(Tensor Processing Unit)が挙げられますが、機械学習以外の用途にも用いることができる点やオンプレミスでも使用できる点で、こちらにも分がありそうです。GoogleやAmazonといった機械学習分野を牽引する企業がプラットフォームを提供している中で、ザイリンクス社のAlveoはどれだけの存在感を見せることができるのか、期待が高まります。

参考資料

(本吉 俊之)