天気予報で部屋の快適性を先読み制御:パナソニックが気象データに基づいて予測的に制御するエアコンを発売
課題
外気からの微粒子は部屋の快適性に大きな影響を与えます。花粉やPM2.5などを室内で計測し汚染度に合わせて空気清浄機を動作させるのでは一旦室内が汚染されなければならず、花粉症などの疾患のある場合は遅すぎます。
室内の汚染を最小限に押さえたまま最低限の動作で空気を清浄する機能は消費者のニーズの高い課題です。
解決方法
従来のエアコンではエアコン自身に取り付けられたセンサーにより微粒子を測定して、その値に基づいて空気清浄機の機能を制御していました。
すでに天気予報各社から提供されているPM2.5の予測や花粉情報に基づけば、室内が汚染される前に予め空気清浄機を動作させることができるはずです。
どうなったか
Panasonicは、花粉やPM2.5の飛散予報に基づき空気清浄機を予測的に動作させることで、部屋の快適性を一時的にも低下させないエオリアAIを搭載した新型エアコン・エオリアを発表しました。
これにより、不必要な場合には空気清浄機は停止するため省エネルギーに部屋の空気の清浄性を維持することができます。
情報はウェザーニュース社からインターネットを通じて提供され、エアコンの初期設定で設定される地域により動作が変更されます。
まとめ
天気はビジネスに影響を与えるため、古くから分析の対象でした。
最近では、気象庁の気象データダウンロードサイトから1872年から現在までの「最低気温」「最高気温」「(10分あたり/1時間あたり)最高降水量」「平均風速」「降雪量」「積雪量」など様々な気象データをcsvデータなどとして取得することができ、大量のデータから予測モデルや統計的因果モデルを構築することができます。
さらに、気象データと顧客データの相関などの分析をするコンサルティングサービスも提供されており、気象予測とビジネスや家電の連携は今後進んでいくと考えられます。
今後、どのような気象関連のサービスが現れるか注目です。
参考情報
世界初※1気象情報と連携し「AI先読み空気清浄」実現。不在時の電気代を判定する機能も搭載 ルームエアコン エオリア WXシリーズ / Xシリーズ を発売
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(森裕紀)