質問応答システムで社内業務の効率改善:木村情報技術株式会社の「AI-Q」導入事例

課題

普段の業務中において出張や休暇の申請、また自社の規定集やマニュアルを閲覧をする機会は少なくありません。しかし不慣れな手続きを行う場合には記入事項の確認や書類場所の探索が必要になります。コールセンターや関係部署へ電話にて問い合わせをするとなると、質問者も業務時間を浪費するとともに、対応者も限られた人員の中で負担が増加するという問題がありました。株式会社日本経済新聞社(以下日本経済新聞社)は社員からの申請書手続き等に関する質問に応答するために、木村情報技術株式会社(以下木村情報技術)のAIお問い合わせシステム「AI-Q」(アイキュー)を導入しました。

解決方法

質問応答システム(QAシステム)を構築するためには、質問に対する応答を規定するためのルールや実際の質問応答データを準備する必要があります。木村情報技術と日本経済新聞社は2018年の2月からシステムの運用に関する議論を開始し、4ヵ月にわたる小規模な社員グループでの運用テストや導入効果検証を経て今回のQAシステムを導入しました。
AI-QではIBMが開発した質問応答・意思決定支援システムである「IBM Watson 日本語版」を利用しています。Watsonは大量の質問応答データベースを用いて学習することで、知識表現を獲得しています。また現在はディープラーニングの技術を利用した機械翻訳(言語間の翻訳)を行うことも可能です。

どうなったか

運用テストを経て、全社員が理解しておくべき規定やマニュアル、各種申請手続きについて対応可能な日本経済新聞社内のヘルプデスク業務を行うQAシステムを導入しました。QAシステムの導入にあたりQAを提供する4部署の情報を1つのシステムに集約したことで、利用者が質問する前に関係部署を確認する手間を削減することができました。

まとめ

日本経済新聞社は社内での各種申請に関する問い合わせに対応するための質問応答システムとして、IBM Watosonを利用した木村情報技術のAI-Qを導入しました。今回の事例においても、システム導入前に人工知能システムによってどのように業務改善を行うか、またシステム開発にあたりどのようなデータが利用(または収集)可能かという点を検証したことがスムーズなシステム導入につながったと考えられます。質問応答システムの導入を検討されている方は、社内で収集可能なデータを一度探してみるといいでしょう。IBM Watosonや木村情報技術のその他の導入事例はこちらを,以前紹介した質問応答システムの導入事例はこちらをご覧ください。

参考資料

(堀井隆斗)