日本メディカルAI学会を発足:ディープラーニングによるビッグデータ解析で医療の発展を目指す

課題

日本では、世界でも指折りの基礎医学研究・臨床研究・疫学研究が行われてきており、蓄積されたデータの数は膨大なものとなっています。これらのビッグデータを統合的に解析することは難しく、ほとんど実践されてきませんでした。近年のディープラーニング技術の発展により解析が現実的なものとなり、医用画像解析ゲノム解析を中心に世界レベルで研究が進んでいます。

解決方法

ディープラーニングによりビッグデータの解析が可能となったために、プリシジョン・メディシンと呼ばれる個々人に最適化された医療の実現が可能となりました。プリシジョン・メディシンの推進が全世界で進められている中、日本でもこの開発競争に勝ちうる体制を作る必要があります。こういった体制を作るためには、IT・AI技術の研究機関と医療機関との間の密接な連携が不可欠であると考えられます。

どうなったか

日本がメディカルAI分野を牽引していく必要があるとの考えから、浜本隆二氏(国立研究開発法人国立がん研究センター研究所・分野長)、瀬々潤氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センター・研究チーム長)、岡野原大輔氏(株式会社Preferred Networks・代表取締役副社長)、大田信行氏(Preferred Networks America, Inc.・最高執行責任者)、田宮元氏(東北大学東北メディカルメガバンク機構・教授)、井元清哉氏(東京大学医科学研究所・教授)、山本陽一朗氏(国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター・ユニットリーダー)の7名により2018年の4月に日本メディカルAI学会が発足されました。

主な活動は学術集会の開催になるそうです。日本のメディカルAI分野で活躍している研究者が学術的に深い議論を行う機会を設けることで当該分野の発展を促します。また、医療分野は固有の問題が多数あり、医事法・薬機法・個人情報保護法などの法律を遵守しつつ、迅速に研究開発を進めていくガイドラインが必要です。そこで、日本メディカルAI学会ではガイドラインの整備にも積極的に取り組み、提言していくそうです。

まとめ

日本には世界レベルに質の高い膨大な医療データが蓄積されており、ディープラーニングを利用したビッグデータ解析によって、個々人に最適化された医療(プリシジョン・メディシン)の発展に世界レベルで寄与できるポテンシャルを秘めています。そこで、最先端のAI研究者、医療研究者ら7人によって日本メディカルAI学会が発足されました。世界レベルで競争が激化している人工知能の医療応用分野において、日本の存在感をアピールしていくことが期待されます。

第一回の学術集会は以下の予定で開催されるそうです。

【日程】2019年1月25日(金)〜1月26日(土)

【場所】国立研究開発法人国立がん研究センター(研究棟1階大会議室、セミナールーム)

参考資料

一般財団法人日本メディカルAI学会

日本メディカルAI学会を発足 -日本の叡智を集結させ人工知能の医療応用を目指す[Value Press!]

ディープラーニングとは?[LEAPMIND BLOG]

ゲノム解析[日本生物物理学会]

AI画像解析[OPTiM]

ビッグデータとは[HITACHI]

(H.S)