SNSには人工知能を:Instagramのビジネス活用を対象としたAIサービス開発が活発化

課題

写真共有SNSである「Instagram」は、現在急激に利用者が増えているSNSです。2018年6月には、全世界の月間アクティブユーザー数が10億人を突破したと発表されています。それに伴って、多くの企業が、商品やブランドの認知拡大などを目的としたInstagramのビジネス活用を進めています。

一方で、その企業の中には、Instagramアカウントを開設したものの、どのような画像・タグ・テキストが効果的かを判断することが難しく、コンテンツ作成に時間がかかることや思うように反応が得られないといった課題があります。

解決方法

InstagarmのWebマーケティングをサポートする技術が続々と開発されはじめています。

AIエンジンによるハッシュタグレコメンド機能を搭載した「BuzzSpreader」のリリースを、株式会社ホットリンクが発表しました。AIによる効率的な拡散アクションの提案でInstagram運用を支援することを謳っており、同社の開発したAIエンジンが大量のハッシュタグ候補を解析・評価して、ユーザーの目に留まりやすいハッシュタグをレコメンドするサービスとなっています。

また、企業のSNSマーケティングをサポートする株式会社コムニコは、NHN テコラス株式会社と共同で、AIがInstagramに投稿する最適な画像およびハッシュタグの選定、投稿するテキストの改善提案を行う技術の開発を開始したことを発表しています。

画像の選定やタグのレコメンドだけではなく、AIによる自動集客システムも開発されています。ブロードテック株式会による「Lim Up」は、AIがInstagram利用者を分析し興味を持ちそうな利用者を算出するサービスとなっています。

「インスタ映え度」を判定させるアプリもリリースされています。個人により開発され「Instafly」というアプリは、Web上のインスタ映えしているとされる写真データ15,000枚を用いて機械学習を行い、インスタ映え度を100%満点で判定させるというものです。

どうなったか

このように、Instagramのビジネス活用を支援することを目的とした様々なAIサービスが続々と生み出されています。各社は、人工知能技術を活用したサービスを開発提供し、自社のサービスを使うことでInstagramによるWebマーケティングを効率よく進められることを喧伝しています。人工知能技術を利用したSNSマーケティングサポートという市場が、今後も拡大していくことが考えられます。

 

まとめ

InstagramのようなSNSでは、大量の画像が日々投稿され、かつそれらへの文章やタグの付与がユーザーによって既になされています。このような状況は、ディープラーニングのようなビッグデータを扱うことができる人工知能技術との親和性が高く、大量のデータをうまく活用することで、今回紹介したようなWebマーケティングのサポートだけではなく、新たな独自のサービスを生み出すことができそうだと言えます。例えばFacebookは、Instagramに投稿された35億枚の画像を活用した画像認識アルゴリズムの訓練を紹介しており、ユーザーがタグ付けして投稿した画像によって訓練されたAIはこれまでになく高い精度をもち、さらに転移学習によって活用の場面を広げているといいます。現状では、画像認識やタグの選択といったサービスが多い印象ですが、GANのような生成モデルと組み合わせた技術開発の可能性も期待されます。

 

参考資料

(太田博己)