人工知能が商標登録をサポート:商標の類似度および登録可能性判定サービス「TM-RoBo」

課題

近年、商標出願件数が中小企業のブランド保護の動きに伴って年々増加しており、その数は年間十数万件以上となっています。

一方で、商標の登録のためには専門的なノウハウと多大な調査時間が求められます。

経済産業省により提供されている特許情報プラットフォームでは、出願・登録された商標の検索はできるものの、登録の可否に重要な類似度を調べるのは難しいという課題があります。

解決方法

株式会社IP-RoBoおよびエクスウェア株式会社により、人工知能が既に出願・登録済みの商標との称呼の類似度を判定し、商標登録の可能性を推定するサービス「TM-RoBo」が試験的に開始されました。

機械学習によって、過去の審決の情報や専門家のノウハウ等を学習させることで、高い精度での類否判定を行うことが可能になったと発表しています。

 

どうなったか

このサービスでは、任意の商標の称呼2つを入力すると両者の類似度が算出されます。

また、権利取得したい商標を入力すると、特許庁に出願・登録済みの商標から関連のある商標を抽出し、その商標との類似度を算出するとともに、商標登録できる可能性が何パーセントあるかを示します。

商標専門家にはフィードバック機能が提供され、判定結果に対するフィードバックを追加学習することでさらに判定精度を高めていくことが可能となっています。その他専門家とのマッチング機能やレポーティング機能等が実装検討中とのことです(IP-RoBo・岩原氏)。

まとめ

人工知能技術を用いて商標の類似度・登録可能性を判定し、商標登録に必要であった専門的ノウハウや多大な調査時間を削減できるサービスを紹介しました。

今回の事例のように、過去の判定情報や専門家のノウハウを機械学習でAIサービスに取り入れることにより、知財をはじめとする複雑化した分野において簡便で有用なサービスを生み出すことができると考えられます。

参考資料

(太田博己)

訂正(2018年9月10日)

株式会社 IP-RoBo・代表取締役の岩原将文氏より
(1)画像の類似度ではなく商標の称呼(読み)の類似度のみにより判定している
(2)マッチング機能とレポーティング機能は開発検討中であり実装していない
との訂正依頼があり、検討の結果訂正いたしました。

(Marvin編集部)