赤ちゃんの泣き声翻訳機?!自閉症スペクトラムの早期診断支援のための泣き声音声認識モデル開発へ

解決しようとする課題

赤ちゃんを育てていれば、赤ちゃんが何で泣いているのか分かればいいのに!と思うことは、一度や二度ではないでしょう。また、聴覚障害のある親にとっても、赤ちゃんの泣ている理由が分かれば、育児の大いなる手助けになります。そんな親達を少しでもサポートしてくれるスマホアプリを、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)David Geffen 医科大学院の アリアナ・アンダーソン准教授を中心とする研究チームが開発しました。赤ちゃんの泣き声を録音し、泣いている原因を推定できる無料のスマホアプリ「ChatterBaby(チャターベビー)」です。

解決方法

約1700件の乳幼児の泣き声データを収集し、声の大きさ、周波数、持続時間、無音時間などの特徴から音響パターンの特性を機械学習させました。具体的には、まず予防接種など明らかに痛みによって泣いている赤ちゃんの泣き声、と他の理由による泣き声のデータを別々に収集をし、「声の大きさ」「無音比率」などの泣き声の特徴量の違いを分析し、新しい泣き声に対してその原因を予測するアルゴリズムを作りました。

どうなったか

現時点では、赤ちゃんの泣き声をアプリで録音すると、「不機嫌」「空腹」「痛み」のいずれが原因かが割合で表示されます。痛みを訴えている場合の泣き声は比較的、声が大きく、無音の割合が低いパターンで、90%以上の精度で推測できているそうです。
また、アプリから、フィードバックによるデータ提供協力も可能で、実際に泣いていた原因が何だったか、上記3つの他にも、オムツ、発熱など15項目から選択するようになっており、集められたデータを使って更に精度向上すべく研究が続けられています。

まとめ

このアプリは、泣き声の膨大なデータと音声ファイルを組み合わせて、泣き声だけで自閉症スペクトラム(ASD:Autistic Spectrum Disorder)の兆候を見つけ出す壮大なプロジェクトの一環です。現在も精度をより上げるべく、泣いている時だけでなく、笑っている時なども含めて、あらゆる乳幼児の音声データを募集しています。
実際に子育てをしていると「空腹」や「眠い(うまく寝付けない)」は、生活リズムからある程度推測できてしまうので、現時点でこのアプリから助けられる部分はあまり多くないかもしませんが、自閉症を予測する機械学習モデルの構築に活きる、我が子の泣き声も世の中のためになる!と思うと、使ってみたい親御さんも増えるかもしれません。

参考情報

ChatterBaby公式サイト [chatterbaby.org]
赤ちゃんの泣き声を翻訳する無料アプリ「Chatterbaby」使い方 [Hatena Blog]
「赤ちゃんの泣き声」を“翻訳”するアプリが、自閉症の早期発見を加速する[wired.jp]
iTunes(iPhone, iPad用ソフト)[itunes.apple.com]
GooglePlay(アンドロイド用ソフト)[play.google.com]

(Marvin編集部)