人工知能で居眠り運転防止!ディープラーニングを用いた運転行動モニタリング技術で交通事故ゼロ社会へ!

課題

株式会社DeNA、AIシステム部の内田祐介氏と本多浩大氏はDeNA TechCon2018にて「深層学習を用いたコンピュータビジョン技術と運転行動モニタリングへの応用」というタイトルで研究成果を発表しました。
自動車の運転における交通事故の大半は不安全行動(よそ見、居眠り運転、速度超過など)に起因します。そのため環境やドライバーを人工知能によってモニタリングし、不安全行動を行なっていた場合に注意喚起、行動改善を促すことで交通事故を減らすことにつながると考えられます。

解決方法

深層学習においてブレイクスルーを起こしている畳み込みニューラルネット(CNN, Convolution Neural Network)を利用し、ドライバーのモニタリングおよび環境のモニタリングを行います。

【ドライバーのモニタリング】
ドライバーのモニタリングは車内に設置されたカメラを通して行われますが、カメラの位置およびドライバーの姿勢はバラバラであるため、そのままでは解析が困難です。最も頻度の高い姿勢を正面姿勢であると仮定して座標変換を行うことでこの問題を解決します。

【環境のモニタリング】
車載カメラから物体検出を行います。高性能な畳み込みニューラルネットのアーキテクチャは複雑で計算量が多く、処理速度に時間を要する問題があります。自動車を運転した際にドライバーが見る景色の変化は著しいため、ネットワークの軽量化により処理速度の高速化を試みています。

どうなったか

【ドライバーのモニタリング】
カメラの位置や運転の姿勢にロバストな運転姿勢の認識に成功しました。これにより前方不注意や居眠り運転、左右安全確認などの検出を行うことができるようになりました。

【環境のモニタリング】
ネットワークの軽量化により、目まぐるしく変化する風景から人工知能が遅延なく物体検出を行うことができるようになりました。これにより車間距離や速度超過の異常を人工知能が検出し、注意喚起を行うことができるようになると考えられます。

まとめ

2012年に深層学習ブームの火付け役となった畳み込みニューラルネットを利用して運転行動のモニタリングを行う技術が開発されています。交通事故の大半はドライバーの不安全行動に起因するため、ドライバーのモニタリングおよび環境のモニタリングを通して、不安全行動の注意喚起を行う人工知能に期待が寄せられています。ドライバーのモニタリングではドライバーの姿勢にロバストなシステムを開発し、環境のモニタリングでは変化の激しい物体検出システムの開発を行っております。今後はこれらのシステムを利用して、ドライバーの運転行動のメタ的な情報を作成し、危険運転の低減に貢献していくことが期待されます。

参考資料

開発:株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)

深層学習を用いたコンピュータビジョン技術と運転行動モニタリングへの応用

モデルアーキテクチャ観点からのDeep Neural Network高速化

畳み込みニューラルネットワークの仕組み[POSTD]

Deepに理解する深層学習による物体検出 by Keras

(Marvin編集部)