人工知能を活用したタクシー乗車需要予測サービス「AIタクシー」

業種:交通
手段:情報提供サービス

課題

近年、海外からの旅行者の増加に伴いタクシー需要が高まっています。その一方で、ドライバーの高齢化や人材不足が問題となっています。

解決方法

人工知能技術を活用してタクシーの乗車需要をリアルタイムに予測するサービス「AIタクシー」が、NTTドコモにより開始されました。

タクシー運行データ・気象データ・周辺施設データ・リアルタイム人口統計データなどの分析によって、現在から30分後までのタクシー乗車需要を予測します。その結果が各ドライバーや配車システムに配信されます。配信されるデータは「営業区域内500メートル四方ごとのタクシー乗車台数の予測値」・「乗客獲得確率の高い100メートル四方のエリアの情報」・「乗客獲得確率の高い進行方向」・「普段よりも人口が多い500メートル四方のエリア情報」の4つとなっています。

どうなったか

実証実験において、データが配信された新人ドライバーの売上が、他のドライバーと比べて1人1日あたり3115円(平均売上の約6%)増えたと報告されています。

このように新人でも結果が出しやすくなることや、ドライバーごとの実車率のばらつき解消・底上げ、効率化に伴うガソリン代の削減などの効果が期待されます。

利用者にとっては待ち時間の短縮、電車遅延やイベントなどの非日常的な乗車需要増への対応といった利点があります。

まとめ

人工知能技術を用いて移動需要を可視化することにより、交通課題の解決、移動の利便性の向上、及び生産性の向上につなげようというサービスの事例を紹介しました。

このサービスは都市部のタクシーにおけるものですが、その他の交通機関や過疎地域の移動需要に対しても、各種データを活用することにより同様の効果を得ることが期待されます。

また他にも、人工知能技術を用いた交通サービスとして、海外各国ではウーバープールという相乗りサービスが提供されています。ウーバーが独自に開発した手法により最適経路と到着予測時刻を正確かつ高速に予測し、効率の良いユーザのマッチングを算出して、市街地での交通量削減及び低価格のサービス提供に成功しています。日本では法律の問題上、同様のサービスを展開することは難しいと言われていますが、交通に関わるデータと人工知能技術を活用することで多様なサービスを創出していくことが可能であると考えられます。

参考資料

(太田博己)